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イベントレビュー

2022.10.25

養老乃瀧の料理長が教える「居酒屋料理教室」

 

 いらっしゃいませ!

 

 久しぶりの更新となってしまいました。私達養老乃瀧グループの発信を楽しみにして下さっていた皆様、誠に申し訳ございませんでした。ここからまた、さまざまなコンテンツをコツコツと更新してまいりますので、おつき合いいただけますと幸いです。

 

 さて、養老乃瀧グループの料理長・榊(さかき)が、お酒によく合う居酒屋料理の作り方を教える「居酒屋料理教室」。

 世界150カ国の現地体験型オプショナルツアー専門予約サイト『ベルトラ』とのコラボで行われるこの料理教室は、参加人数を5名に限定しているのが特徴。居酒屋料理のプロが一人一人にしっかりと寄り添い、レベルに応じて基礎から丁寧にお教えします。

 

 今回のテーマは「煮魚」。さっそくご紹介していきましょう。

 

 

■大事なポイントは①下処理②火加減③味つけ。

 

今回参加いただいたのは、お二人それぞれが台所に立つという橋本さんご夫妻。「さばくところから煮付けまで、お魚の扱い方をしっかり勉強したい」とのことで、今回参加してくださりました。

 

まずは榊の説明からスタート。

魚の煮付けといえば、カレイやキンメダイ、のどぐろなど、白身のお魚が王道。そして忘れてはいけないのが、冬においしいブリ大根です。そこで今回は

 

①ブリ大根

②カレイの煮付け

③のどぐろの姿煮

 

の3品を作ります。

     

ブリ大根の材料

 

カレイは今回、ナメタガレイを使います

 

のどぐろ

 

まず、煮魚において大事なポイントは①下処理②火加減③味つけ。中でも特に大切なのが①の下処理です。

 

レクチャーはまず、ブリ大根から。榊は事前に下処理を行っておいたブリと大根を見せながら、こう語ります。

ブリ大根を大鍋で煮込みます。

「下処理において大事なのが『霜降り』と呼ばれる作業。生魚の赤い身の部分の表面が白くなるぐらいまで、軽くお湯に通すことです。

 

なぜこれをするのかというと、特にブリのカマなどは血合いが残りやすいから。血合いが残ったまま煮ると生臭くなりやすい。事前に軽くお湯に通して、生臭いにおいを取っておくわけです」

 

■ブリ大根で大切な「アク取り」

 

霜降りが終わった切り身と大根、そして水4500gと砂糖350g、お酒540gを大鍋に入れ、コトコトといきます。その際、さっそくポイントがあります。

 

「この時、まだ醤油を加えることはしません。ブリなど青魚の場合、いきなり醤油を入れると繊維が固まってしまうからです」

 

しばらく煮込むと、余分な成分(アク)が固まって浮いてきます。アク取りもまた、非常に大切なポイント。特に大事なのが、最初に出てきたアクをしっかり取ることです。

 

「この時、決して箸やおたまでかき混ぜないこと。アクが固まって浮いてきたところをしっかり取りましょう。アクをちゃんと取らないと、スープがにごって雑味が出てしまうので注意します。

 

余談ですが、おでん屋さんはお出汁を決して沸騰させません。沸騰させると出汁がにごるからです。じっくりと煮込むことで、うま味が調和していきます。今度ぜひ、おでん屋さんでよく見てみてください」

 

そして、最初に出てきたアクをしっかり取り去ります。ここから30分ほど煮込んでいきます。

ここからじっくり煮込みます。

 

■のどぐろとカレイの下処理と煮込み

ブリ大根を煮込んでいる間に、のどぐろとカレイ(今回はナメタガレイを使いました)の下処理を行います。

まずは、紙の落とし蓋を作ります。落とし蓋があれば、煮物は味のムラが少なく、おいしく仕上がります。その都度クッキングシートなどを使った紙の落とし蓋を作れば、洗いものも少なく清潔です。

クッキングシートなどを使った紙の落とし蓋を作れば、洗いものも少なくなり清潔

そこから、まずはのどぐろを捌きます。

頭を左にして、包丁でウロコを取ります。次に頭を右にして腹を上に向けてエラを取り、お腹に切り込みを入れて内臓を出します。

のどぐろを捌いてみます。

 

次に、のどぐろとカレイの霜降り。約50℃に熱したお湯にそれぞれの身をさっとくぐらせます。皮がはがれてしまわないよう、やさしくゆっくり行います。

皮がはがれてしまわないように、やさしくゆっくり行いましょう。

 

スマホ撮影もOK

 

「魚の大きさによって、お湯にくぐらせる時間は異なります。大きい魚ほど時間は長くなりますので、ほどよい加減を探してみてください。それと霜降りを行った時、内臓があった部分の血合いを掃除するといいですね」

霜降りを終えたら煮込みます。

今回は煮付け用の「素だれ」で煮込み、そこにれんこんやゴボウなどのあしらいを混ぜ、水とお酒を好みで加えながら味を調整していきました。目安となる分量は以下の通りです。

■煮付け用素だれ

醤油  450g

砂糖  180g

みりん 100g

水   100g

■のどぐろとカレイのたれの配分

素だれ 180g

水   540g

酒    45g

 

アクを取り除きつつ、火加減をよく見ながら煮込みましょう。アクを取る時はおたまのお尻部分を使うと便利です。

10分ほど煮たら味見をして、自分の好みで味を調整

 

いい感じになってきました。

 

でき上がり!

 

■最後のポイントは「鍋止め」

さて、ブリ大根です。

30分ほど煮込んだら醤油を620g入れてさらに10分~20分煮込みます。醤油を入れたらまたアクが出てくるので、しっかり取っておきましょう。

「醤油を入れる時の密かなポイントが、醤油を入れたボウルをスープで洗いながら入れること。醤油は濃くてドロッとしていますから、容器に残りやすい。煮物は調味料の量の扱いが繊細。できるだけレシピに正確に調合するには、このやり方がお勧めですよ」

トータルで40~50分ほど煮込んだら火を止め、完成。この状態でしばらく置いておく「鍋止め」が最後のポイントです。

「鍋止めで味がなじんだら食べられますが、ひと晩ぐらい置くとさらにおいしくなります。

要は、この状態でブリのうま味を凝縮させていく作業です。成分が飽和している熱い状態から、鍋止めをして冷まし、寝かせる。それにより味が染み、魚体にうま味成分が集まってきます」

また大根についても、寝かせるとさらにおいしくなります。

「白っぽさが残る状態から寝かせるとタレが染み、色がだんだん落ち着き、透き通ってくる。そのあたりが目安です。あせらず、少し落ち着いたところで食べるのがいいですね。やさしいふんわりした味になったところで食べてもらえたらと思います。

この出汁でご飯を炊いても本当においしい。大根は消化吸収を助ける整腸作用もあり、ヘルシーですよ」

こうして見事、完成。好きな器を選んで盛り付けました。

カレイの煮つけ

 

ノドグロの煮つけ

 

今回は特別サービスの鯛飯つきです。

 

教室が終わった後は、作った煮付けをサカナにみんなで乾杯。懇親会は大いに盛り上がりました。この料理教室をきっかけに、より多くの方にお料理に興味を持っていただけたらと思っております。

 

■2022年はあと1回のみ。ぜひご参加下さい!

そんな「居酒屋料理教室」。2022年の残りの開催予定と概要は以下となっています。皆様ふるってご参加下さい!

【開催予定】

11月19日(土) 鍋料理(寄せ鍋/ホルモン鍋)

【定員】5名 ※お申込み先着順。定員に達し次第締め切り

【時間】15:00~18:20

【場所】東京都豊島区西池袋1-10-15 養老乃瀧ビル6F

 

【費用】5,000円(税込) ※食材費、試食会のドリンク2杯とおつまみ含む【持参物】エプロン

【申込方法】VELTRAサイトより

 

【当日のスケジュール】

あいさつと自己紹介  10分

料理教室  90分

講師や他参加者との試食会 90分

 

 

【お問い合わせ】

電話:070-6407-4663

メール:cloudizakaya@yoronotaki.co.jp

※お申し込みは電話やメールでは受け付けておりません。上記VELTRAサイトより

お願いいたします。

 

【講師】

榊博(さかき・ひろし)

商品開発チーム 副総調理長。「養老乃瀧に入る以前はニュージーランドの日本食レストランで働いていました。普段は養老乃瀧グループのメニューや商品を考案しています。趣味はゴルフ、サーフィン、スノーボードなど。アウトドアで遊ぶことが好きです」

 

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