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イベントレビュー

2022.08.01

養老乃瀧で日本酒を楽しむ会~磯蔵酒造さんを囲んで~

「養老乃瀧で日本酒を楽しむ会」は、全国津々浦々の酒蔵さんをお招きして日本酒の楽しみ方や製法、特徴、蔵元の想いをうかがい、自慢の銘柄を楽しもう、というイベントです。

 

 今回は茨城県笠間市の磯蔵酒造さんをお招きしました。その模様をお伝えします!

■"ライシー"なお酒造り。

 

 磯蔵酒造さんは、創業150年を超える由緒ある酒蔵さん。蔵主の蔵主の磯貫太さんに人気の純米酒5銘柄を持参いただき、皆様にお楽しみいただきました。

 実はこの会で昨年も磯蔵さんをお招きしていたのですが、コロナ禍の影響で中止となっていました。今回は満を持しての開催。大人気の酒蔵さんゆえ、過去最多となる32名の日本酒好きの皆様方にお集まりいただきました。

 

 会はまず、冷酒専用純米酒「颯爽涼酒」で乾杯してスタート。磯さんは磯倉酒造の沿革や、お酒造りにおける特徴をお話ししてくださりました。

 

「茨城県の笠間市で、今年で154年、日本酒だけを造ってきました。自分達でお米を作り、お酒を造って近くの酒店に売り、近くのお店で飲む。そんな"地産地消"を長年やってきました(笑)。

 

私どもはもともと農家でして、文献を調べるとかなり昔からお酒を造っていたようです。酒蔵を建ててお酒を造って売ることをメインの商売にし始めたのが明治元年になります。そして私はこの酒蔵が独立してから5代目の蔵主になります。とはいえこの業界の中では、まだまだ新参者だったりします」

 生産量は年間で約5百石。一升瓶に換算すると約5万本ということになりますが、そのうち約8割が茨城県内での消費。そのため、東京ではなかなか手に入りません。磯さんは製法とこだわりについて、このように語ります。

 

「かっこよく言えば、手作りにこだわっています。かっこ悪く言えば、機械を買うお金がなかったということ(笑)。明治時代から変わらない方法でお酒を造っています。つまり、すべて4人のスタッフによる手作業です。

 

 お酒造りのこだわりは何ですか、とよく聞かれるのですが、こだわりはありません。あるとすれば、毎年、目指すべき同じ味を造ること。そこが我々にとって最も重要なことだと考えています」

 

 現在、約20種類のお酒を造っている磯倉酒造さん。味の具体的な特徴はどのようなものでしょう。

 

「日本酒とはお米を醸したもの。お米で造った醸造酒が日本酒だと思っています。『どんな酒を作っていますか』と聞かれた時は、それを踏まえて『"ライシー"なお酒です』と答えています。この言葉、なかなか流行らないんですけどね(笑)。

 

 日本酒の一番面白いところは、お米のでんぷんと多種多様なミネラルからくる苦味、渋み、酸味、甘み、そしてアルコールの辛み。これらのバランスが具体的な味になってくるということ。ですから『このお酒は甘口ですか? 辛口ですか?』と聞かれることがありますが、本音を言えば『甘くて辛くて、苦くて渋くて、酸味があります』としか言えないんですよね。

 

 その中で何を強く感じるかは、その方が普段どんなものを飲んで食べているかによります。そこで『ライシーなお酒を目指しています』と大雑把に表現しているわけです(笑)」

 

■日本酒の楽しみ方はもっと自由でいい。

磯さんが今回持参してくださった5銘柄は以下の通りです。

 

①颯爽涼酒

キーンと冷やして飲みたい冷酒専用純米酒。冷やしても味の線が細くならないみずみずしい味わいと、ラムネのような爽快な香りが特徴です。

 

②稲里 純米「山」

お米のうま味を大切にした、日本酒らしさの原点となる味わい。常温でも冷やしても熱燗でもOK。料理を選ばず楽しめます。

 

③稲里 純米 山田錦「月」

寿司や刺身など、和食の淡くて繊細な味に合わせるため、高精白で苦味、渋味、酸味を抑えた純米大吟醸です。

 

④稲里 辛口 しぼったまんまの出荷

「稲里」のしぼりたて無濾過生原酒。ろ過、殺菌、加水をせず、ありのままを瓶詰め。アルコール度数は最も高い19度。

 

⑤稲里 純米大吟醸「日々是好日」

茨城産のお米、水、酵母を使って茨城の杜氏、蔵人が造った、究極の"THE 茨城"。

 

 最後に磯さんは、日本酒の楽しみ方をこのように語ってくださりました。

 

「日本酒の楽しみ方はもっと自由でいいと思います。私はよく氷を入れたり、レモンやライムを入れたり、水で割って飲んだりします。私自身はあまりしませんが、炭酸で割るのもいいと思います。要は好きだったらそれが正解。皆さんもぜひ、いろいろな楽しみ方にチャレンジしてほしいですね」

 

 お酒のおいしさは作り手が決めるものではなく、飲み手が決めること。磯さんがよく使うのが昔の映画スター、ブルース・リーの言葉「Don't think feel(考えるな、感じろ)」。あれこれ考える前に、まずは飲んで楽しもう、ということですね。

■『養老乃瀧で日本酒を楽しむ会』今後の予定

 

今年8月以降の予定をお知らせします。

 

第9回 8月10日 吉川酒造(菊勇/神奈川)※コロナ感染拡大により中止いたします

第10回 9月14日 小澤酒造(澤乃井/東京)

第11回 10月5日 奥の松酒造(奥の松/福島)

第12回 11月9日 白瀧酒造(上善如水/新潟)

 

〇時間:18時開場・18時30分スタート(20時終了)

〇場所:東京都豊島区西池袋1-10-15 4F YRイベントホール

〇参加費:3,000円(税込)

※代金には、試飲とペアリングするお料理の試食代が含まれます。

〇定員:30名

〇申込URL:https://form.run/@yoro-nihonsyu

お問合せ:070-6407-4663 養老乃瀧イベント事務局

 

 皆様、ふるってご参加下さい!

 

 また「日本酒チャンネル by 養老乃瀧」では、日本酒にまつわる最新コンテンツを配信しております。ぜひ、チャンネル登録をよろしくお願いいたします。

 

https://www.youtube.com/channel/UC9b_k4cFF7DJSgR54sexBrw

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